お花見シーズン真っ盛り! 身近で巻き起こった仰天ニュースから、今回は「お花見」にまつわる大反響を呼んだ記事をピックアップ!(初公開2024年4月24日 記事は取材時の状況)
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4月は新社会人が街にあふれる季節。中途採用に力を入れ始めたメガバンクだが、まだまだ新卒一括採用の文化が根強く、毎年多くの新入社員が入社する。そして平成の時代を生き抜いてきた上司と、世代間による価値観の違いから衝突するのである。
筆者(綾部まと)は新卒でメガバンクに入行し、地方や都内の営業店で法人営業を経験した。そこで数々の新入社員を見たり、彼らの噂を聞いてきた。今回はメガバンクにおける、令和の新入社員による驚きのエピソードをご紹介する。
◆①自分の歓迎会なのに「絶対に行かない」
平成の頃に比べてだいぶ減ったが、今でも銀行では飲み会が多い。人事異動が頻繁にあり、その度に歓送迎会が行われるからだ。令和の新入社員を迎えた都内の営業店で支店長代理を務めるAさんは語る。
「支店では毎年、新入社員が入ると歓迎会を行うんです。店全体と取引先課ごとで最低二回、一橋会や三田会など、大学ごとにやる時もあります。俺の部下に来た新入社員は早稲田出身で、早稲田はあまり大学で集まらないため、大学毎の飲み会はありませんでした」
課の歓迎会を設定するために日程の都合を聞くと、彼は「行きません」と答えたのだという。
「お前の歓迎会だぞ、と言っても、彼は『嫌です!』と明るく拒否。プライベートの時間を割いて、会社の人間と会いたくないんだとか」
確かに上下関係がはっきりしているメガバンクでは、飲み会で疲れてしまう気持ちは分かるが……。
「俺たちの頃は、先輩から誘われたら断ることなんてできませんでした。結局、彼の歓迎会は開かれないことになりました」
◆SNSでも会社の人とは「繋がらない」
プライベートでは繋がりたくない。そんな彼のこだわりは徹底されていた。
「食堂で雑談をしている中で、彼が『Xで面白いポストを見つけた』と言いました。スマホを覗こうとしたら、さっと隠されました」
彼は「後でリンク送りますね」と笑顔で返したという。
「感じが悪いな、と正直思いましたよ。俺たちの価値観では、上司に見られても良いものをSNSに書くのが暗黙の了解でした」
そこまでして隠したいSNSに、彼は何を書きこんでいるのだろうか。
◆②「とりあえずビール」ではなく「僕はハーブティー」
「俺たちの頃は、人数が多い飲み会は一杯目はとりあえずビールで、他の選択肢は無かったです。どうしても酒が飲めない妊娠中の女性や体質でNGな社員は、全員ウーロン茶。乾杯を終えれば好きなものを頼みますが、先輩が頼む日本酒を一緒に飲むのが常でしたね」
しかし令和の新入社員はカシスオレンジやカルーアミルクなど、好きなものを頼み放題。ビールの泡は、早く飲まないと減ってしまう。なかなか乾杯できず、乾杯の挨拶を担当している次長や支店長がイライラしてくるのが伝わってきたらしい。
「アルコールならまだ良い方で、ソフトドリンクの他にもスムージーやハーブティーを頼む猛者もいました。もちろん全員、男性ですよ。二次会は彼らだけでスイーツを食べに行ったらしいです」
◆料理を取り分けず、一人で食べてしまう
別の課の新入社員が、課長にこっぴどく怒られていた。哀れに思ったAさんは、業務後に彼を飲みに誘った。中華料理屋でいくつか頼み、次々と品物が来たのだが……。
「頼んでいた大皿料理が来たら、彼は一人で食べ始めました」
彼に注意をしたところ、“飲み会で上司に取り分ける”という感覚がなかったのだという。
「聞いてみたら、コロナでは飲み会の経験が少なかったようです。オンライン飲み会はたまにやっていたようですが、それだと取り分ける癖はつきませんよね」
◆③「恒例行事」である花見を廃止
桜の名所の近くの支店では、新人が花見を企画したり、場所取りをする文化が残っていることが多い。「今年も花見を設定しろよ」と先輩が伝えたようだが、いつまでたっても案内がこない。
Aさんがどうなっているか新人に尋ねると「あぁ、今年から花見は廃止しました」とさらっと言われたのだという。
「それを聞いて、真っ青になりました。支店長や課長をはじめとして、ロビーのお局様など、花見を毎年楽しみにしている重鎮は多いのです」
そうしているうちに桜は散り、花見の文化も店から消え去ってしまったのだという。
「伝統を大事にするという意識が、俺たちの頃はありました。今の子は新しいものに目がいきがちで、それはそれで良いのですが、古い価値観に興味が持てないんでしょうね」
◆令和の新入社員ならではの優しさや正義感も
今回はネガティブな世代間の違いを紹介したが、ポジティブな面もあるのだという。
困っていそうな派遣スタッフに「何でも聞いて下さい」と自ら声をかける優しさ、先輩が上司から雑用を押し付けられている姿を見て「それ、〇〇さんに頼むことじゃなくないですか?」と助け舟を出す正義感は、どの世代よりも強いのだとか。彼らが上司になった時、どんな職場が出来上がっているのか、今から楽しみである。
<文/綾部まと>
【綾部まと】
ライター、作家。主に金融や恋愛について執筆。メガバンク法人営業・経済メディアで働いた経験から、金融女子の観点で記事を寄稿。趣味はサウナ。X(旧Twitter):@yel_ranunculus、note:@happymother

(出典 news.nicovideo.jp)
<このニュースへのネットの反応>
今から50年前でも状況は同じ。当時の若者は「新人類」と呼ばれて大人からひんしゅくをかってた。
いま、シンガポールにいます。
良い流れだと思うけどなあ。今まで私たちは会社を人生の重きにしすぎてたんだよ。
上司・先輩側の人間だがいいじゃん。俺も飲み会とかそう言ったもの大っ嫌いだし。個人ですら飲みに行きたくない人間だから。そんな事に割くならプライベートでやりたい事に時間を割きたいので。たとえ後輩が誘ってこようが鬱陶しいと思っている。
昔は会社の経費だったからまだマシだったけど、現代では参加費が自分の懐から金が出ていくからねww個人的には平日の業務時間内にちょっと豪華なランチ会にするぐらいがちょうどいいと思ってるよ。
そもそも仕事なんだから個人の好み持ち込まず、誰に対しても相手の立場・役職のみに応じた対応をお互いにすればいいだけなんだよね。個人的に仲良しだから教えてもらう情報・技術が活きるみたいなのって全体の効率悪くなるし癒着や不正の温床だから、いい流れだと思う。
新人のパーソナルスペースが広いのがわからんのだろうなと
業務時間外に歓迎会とか誰もいきたくねえだろ、業務時間内の夕方2時間とか開けてやれよ、それなら嬉しいんじゃね
俺は会社主導の花見とか飲み会とか大嫌いだが参加する派なんだよなぁ。会社や集団の縮図と個人の性格って言うのが酒と喧噪で簡単に表に現れるから色々と便利だった。別に飲みニケーションしろって話じゃなくて、会社や所属する集団にどんな奴がいるのかさりげなく知っておく方法は持っておいた方が良いと思う
大皿以外は、「まぁ、しょうがないな」とは思った。
未だに飲み会とか言ってる事に驚く。昔の勤め先で流石に歓送迎会は拒否出来なかったが、隣で煙草吸われるのは勘弁してほしかった。最近は電子タバコとかで少しはマシになったんかね…
会社の上司と上手くやれないなら、親戚や配偶者の家族や近所の人や子供の親同士の付き合いなんか絶対無理だろうから、結婚してもすぐ離婚しそうだな。
だからそういうのは会社の業務内でやれ定期。そういうので明確なメリットが無い限り、給料も出ないのに貴重な休日を消費したくないんだわ。今の御時世、給料出ないならせめて有意義で心を満たせる休日を欲する傾向にあるんだから、それすら会社の都合で潰すとなると最悪辞表だぞ。そしてそういう流れにしたのは世代の移り変わりではなく、今の権力者による財政における舵取りの結果だから
普通の歓送会2~3時間なら組織内行事として分かるが、花見だのバーベキューだの手間がかかって仕事の意味無いものをセットさせるのは駄目だろ。若手の時間=人件費を無駄遣いするのは横領みたいなものとして株主顧客から取り締まるべき。
信頼関係を築く為に仕事外でのコミュニケーションはある程度必要だと思う派だけど、仕事を円滑に回すために必要なことなら手を引くのは上司や先輩側の役目でしょ。世間知らずだと罵る新人を言い含めることも出来ない人が人間関係を語るのはどうなの?ただ自分の世代の価値観に流されてそのまま今の地位まで来ただけで、やってることの本質は新人と一緒だよ
唖然とするのは昭和の価値観が抜けてないからだよ
ことあるごとに「俺たちの頃は」って入ってるのが昔を引きずってアップデート出来ない人間の常套句って感じ。
「自分たちの頃は」のオンパレード過ぎる。ただ個人の感覚的には普段の飲み会ならともかく最初の歓迎会くらいは行ってもいいんじゃないとは思うけど。ただ花見のは独断で止めましたってならその新人がヤバイ、「何か企画しろよ(恒例は花見だけどな)」ならわかる
うちの会社も見習ってお疲れ様会だの歓迎会だのやらないでほしいわ。飲みってのは楽しく飲む為にあるもんで気心知れんやつと飲むとかクソだから
花見だ飲みだと仲良しごっこをしていた、その相手をリストラとか言って切り捨てたのがもう30年前の話。その後もやりがい搾取とか無茶苦茶をやってきた。それを踏まえて、今更その仲良しごっこが成り立つと思ってる神経が分からん。
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